• この間 CDJ で若い子の楽しみ方が感じ悪かった、みたいにブチブチ文句を書いてから、自分でずっと、なんかちょっと引っかかることがあって、いろいろ考えていたんだけど、例えば DJ ブースのノリが気持ち悪いのは若いお客のせいだけじゃなくて、馬鹿みたいにヒット曲を次々かけて、へんな手振りとかを率先してやって見せる、ステージ上の DJ の誘導があるからなんだよなあ、って思った。
  • フェス最高、知らない人とハイタッチとかしてちょう楽しい、そのはしゃぎに乗っかってこない客とぶつかっても別にわたしは悪くない…っていうのも、主催であるロッキンオンの論調があんなで、ラヴがどうとか、だらだらと字幕をステージ横のスクリーンで流したりしてるから、なんかその気にさせられたりしてる、っていうのも大きい気がするし。つまり、若いお客さんの吸収力のよさが問題なんではなくて、そのスポンジに安易な液体を注いでる大人たちの問題なのかなあと。
  • 若いってだけでいい気になってる、みたいに書いたけど、思い返してみれば、自分が20歳のときなんて全然普通にいい気になっていたよね。特に当時はバブルの余波が残ってたし、なんか若者全般がだらしがなくていろいろひどかった。若くて元気でいろんな可能性がまだ目の前に並んでいて、そんなの、いい気にならない理由なんてないよなあ、と思う。
  • 彼らがいい気になることが問題なんじゃなくて、そこにつけ込んで、目先の楽しさばっかり教え込む大人のモラルのなさのほうを気にするべきなんだろう。いやなのは、若い子の「よろこび」を安く買い叩こうとする大人の安易さ、愛情のなさだ。書きたかったのは多分、そういうことだったはずだった。そこをごっちゃにして、若い子への攻撃みたいなことを書いたのは失敗だったなあ、って、自分でちょっと反省した。若い人たちに失礼なことを書いてしまったよ。ごめんなさい。
  • それというのも、きのうが成人式だったでしょ? 考えてみたら、去年できた友達の中には新成人が3人もいるんだけど、でも、彼や彼女はものすごくしっかりしていて、学校の勉強だけじゃなく、バイトや部活や趣味や恋愛を通して社会のことや世の中の仕組みをどんどん見聞きして、自分の頭でいろいろ考えて、すごくたくさんのことを吸収しているなあ、といつも感心させられているのを思い出したんでした。
  • 自分の20歳の頃と比べたら、平成生まれの彼らの大人っぷりは戦慄を誘うほどで、そんな彼や彼女と、フェスで周囲にぶつかったりしても平気でいる子たちと、本質的には違いなんてそんなにないんだろう、と思い当たったんですな。個別に知り合いじゃないからって、若さ=バカさ、みたいに扱うのは失礼な話であったことだよ、と思った。
  • まあ、若いってことは知ってることが少ない、ってことでもあって、そこに対する自覚がなくて、若さだけを得意げに振りかざす人も、確かにいない訳じゃない。でもそれはフェス会場に限ったことではなくて、一般論、って感じ。フェス会場に限定するなら、その場を作っている側の問題に帰属していると考えるべき、というのが今の暫定結論です。前言撤回とまでは言わないけど、随分と言葉が足らなかった。今後気をつけたい。
  • 関係ないんですが、「ゆらいジェネレータ」での検索からのアクセスがものすごい数になっている。何があったのか? 謎。