時の流れが夢の形変えても

PATI-PATI ナイトに備えてチェッカーズの音源をすべて聴き直したことで、10代の頃のチェッカーズへの愛情を気持ち悪いように思い出し、諸々のフラッシュバックに悩まされている昨今。先日は、火照る我が身を持て余して一人カラオケに行ったのは既報の通りなんだけども、もういなくなってしまった「チェッカーズ」への思いを投影する先として、一番可能性があるのは「藤井フミヤ」なんだろうなーということは薄々分かっていた。
仕方ないので、秋のライブツアーのチケットを取ってみようか、つか取れるもんなのか…? など、あれこれ思い煩っていたところに、平安神宮でのアコースティックライブが GyaO で生放送するつうんで、こんなタイミングで無料でライブが! と昨日いそいそ視聴したのだった。
そしたら、チェッカーズの曲を結構演奏していて、あらま、この人のソロライブってそういう感じなんだ、へー、と思っていたら、そんなこたぁなかったらしい。

フミヤが平安神宮で幻想ライブ…懐かしの曲にファンが感涙

歌手、藤井フミヤ(43)が22日、京都市平安神宮でライブを行った。
かがり火がともされる厳かな雰囲気の中、黒スーツ&ネクタイの正装で登場したフミヤは、集まったファン約5000人を前に祝詞を上げ、「きょうは自分の半生を振り返りながら歌で綴っていきたい。あの頃の自分の気持ちを思いだしながら歌います」と神妙な面持ちであいさつ。幻想のステージの幕を開けた。
その言葉通りこの日は全19曲のうち、ソロになってからはほとんど歌うことのなかった「夜明けのブレス」「Friends and Dream」などチェッカーズ時代の曲を4曲も披露。これには感極まりって泣き出すファンが続出。
フミヤは「泣くんじゃない!」とゲキを飛ばしながらも、「昔もやっぱり『夜明け−』を歌ったときが、ファンは一番泣いてた。なかなか思い出に残る歌ですよね」と感慨に浸っていた。

この記事で取り上げてるのは、わたしが生中継を見たステージの前日の様子なんだけども、セットリストとか MC の流れとかは基本的に一緒だった様子。で、これ読んで「ソロになってからほとんど歌うことのなかった」というところにびっくりした、と。
だって、全然普通に歌ってるように見えたんだもん。そういう歌い方ができるくらいの時間が経ったってことなのかなあ。

それぞれの道 いつかは見つかるはずだから
くだらぬ賭けをして別れよう
思い出の半分は いつまでも仲間(あいつら)さ

「Friends of Dream」はチェッカーズ解散の3年前にリリースされたシングル曲。わたしはこんな詞を、実に静かな表情で歌う藤井フミヤのタレ目を PC の画面でじっと観てしまった。クロベエ、どうして死んじゃったの、とか、ものすごく短絡的な、幼いことを考える自分に驚きながら。
こんな気持ちを、どう扱っていいのか分からなくて本当に困る。20年前のことを思い出すことと、20年前の感受性が蘇ることとでは、意味合いが全然違うのに。
今更わたしにどうしろっていうのか。どうしようもないじゃないか。