吾輩は主婦である:第1話「みどり」

2ヶ月くらい、毎日メモろうかと思う。こんだけ宮藤宮藤言ってんだから、それくらいしてもいい気が。何となく。
ちなみにタイトルは、「我輩は主婦である」ではなく、「吾輩は主婦である」なので要注意である。漱石の元ネタも「吾」だよ。お間違いなく。
本日は、ざっくりとした矢名家の概要。
※ 追記:公式サイトにあらすじが追加されていた。なので、詳しくはこちら

一男一女と新築マンション。妻・みどり(斉藤由貴)は姑(竹下景子)とも仲良く、「主婦の天才」と褒められるほど、明るく朗らかに暮らしている。一方、レコード会社でプロデューサを務める夫・たかし(及川光博)は、「ミュージカルの CD を出してヒットさせる」という学生時代の夢とは程遠い状況で、店舗営業までやらされたりしてパッとしない。
そんなとき、たかしは会社の先輩(池田成志)から、独立するので一緒に来ないか、と声をかけられる。夢を叶えさせてやるという先輩に、担当していた演歌歌手にも裏切られて落ち込んでいたたかしの心は揺れる。
みどりに相談するため、学生時代の部活の先輩・ゆきお(川平慈英)が営む喫茶店で待ち合わせをするたかし。しかし、その喫茶店はかつて学生時代、たかしがミュージカルの脚本を執筆して際に使っていた思い出の場所だった。たかしとみどりはミュージカル研究会に所属していた同級生だったのだ。当時、ヒロインだったみどりは、懐かしいたかしのオリジナルミュージカルの挿入歌を歌う。かつてを思い出したたかしはみどりに相談することをやめ、自分の意思で決断しようと思い直す。
あくる日、家計簿をつけようと財布を確認すると、残金が心許ないことに気付くみどり。ふと出てきた旧千円札をじっと見ていると、印刷されている夏目漱石と目が合い、吸い込まれるような感覚を覚える。慌てて目を逸らしたところに、姑が遊びに訪れ、まもなくたかしがせいせいした表情で帰宅する。早い時間の帰宅に戸惑うみどりに、たかしは「会社辞めてきた」と上機嫌で報告。「相談してよ!」愕然とするみどりの視界で、ひらりと、先ほどの千円札が空に舞った。

状況説明が多かったので非常に要約しづらいなー。本来だったら「矢名家とそれを取り巻く小状況の説明、たかし、会社を辞める」だけで済んでしまうよ。ま、折角毎日宮藤ドラマが観られるという異常事態、飽きるまで要約と感想を綴ってみようと思うのだけども、面倒臭くなったら感想だけになるような気がする。ま、それはそれで。
で、感想なんだけども、宮藤テイストがしょっぱなから強かった気がする。言葉のテンポとか、娘に男性から電話があったってだけで、一人で妄想を暴走させる斉藤由貴ちゃんのシーンとか…昼ドラだからと迎合してる感じはしなかった。いきなりミュージカルの歌唱シーンに入って、しかもその歌の歌詞が「魚は目を開けて眠るのよ」とか、さすがに、家事しながら見てるような主婦とかは着いてこられないんじゃないだろうか。これはどうなんだろう、本当に大丈夫なんでしょうか…?
でも、斉藤由貴ちゃんが可愛かったーっ。これ、宮藤さんと同じように、中学生とかのときに彼女のことがホントに好きだったっていう人は悶絶してるんじゃないだろうか。勿論、可愛いから好きかっていうとそれはまた別の問題なんだけど、でも、恐るべき可愛さだった。あと、川平さんが頭オカシイ感じで、非常に浮いている。どこまで狙いなのか、何だか不安な感じを覚えたよ。こういうところでバランス取ったり、こなれさせたりする手間は、昼ドラに求めちゃダメなんだろうけど…でも心配だよね、あの人の存在…。
茶店のウエイトレスの女の子が意味不明のキャッチフレーズで自己紹介したとき、みどりが「この娘、頭おかしいの?」と訊ねると、たかしが「僕たちの後輩なんだって」と答え、みどりが「じゃあしょうがないわ」と受け応えるシーンで爆笑。何故かと言うと、多分このドラマで出て来てる「ミュー研」って日大藝術学部文化部連盟のミュージカル研究会をモデルにしていると思うんだけど、確かにちょっとすごい部活だったんで。どんなにオカシイ部活だったかを説明し出すと長くなるので控えるけど、こういうの、共通認識がない人にも伝わるのだろうか、とちょっと思った。まあ、いずれ具体的なエピソードが出て来るんだろうな。Mu 研出身者が怒り狂うようなエピソードを是非お願いしたい。
たかしの会社先輩役の成志ぃの目がぎらんぎらんしてて素敵だった。あと、たかしが担当してた演歌歌手が馬渕英俚可で、必死の思いでもぐりこませたミュージカルの演出家とデキちゃってたかしがキレるんだけど、この演出家、濃い色のサングラスをしていたのでずっと誰だか分からずにいて、最後にサングラスを外したら尾美としのりだったので大喜びしてしまった。ちょい役も含めて、配役は今後も気になるところかも。
あとは、とにかく竹下景子演じるたかしの母は無茶苦茶良かった。韓流スターの映像見て「歌上手いわー」「癒されるわー」とぶつぶつ言ってるところとか。親が年齢取ってきて、どんどん言ってることがいい加減になって来ていて、よく考えれば切ないことなんだけど、それを面白がることでその状況を受け入れようとする、みたいな、そういう視点をちょびっと感じた。「母さんがそんなだから、俺は未だにマザコンとか言われるんだよ」というミッチーの台詞にちょっとにやりとしてしまったわたしは悪趣味であります。自覚あり。
ま、何かで読んだ範囲では、今週1週間は漱石を乗り移さず、みどりを可愛い奥様に留めておくようなので、来週にならないと本当は何ともいえないんだけどね。漱石の NA、声は本田博太郎。今日はバタバタして終わった感じだったけど、全体的に、どこまで本気かよく分からない、という点において、きっちり宮藤ドラマだなあという感じだった。明日も観よう。