キック・ザ・カンクロー

ゲストは、先頃高校生に「あ、ミニミニオジー」と言われたという MCU。番組サイトや進行表で「MUC」と誤記された、というのを材料に、また映画に出してもらえれば…みたいな交渉術に早速笑う。はは、この人おもしれえなあ。「次は…宮藤さんの(映画)だったり…いや、宮藤さんのじゃないと出たくないですけどー」とかね。
撮影の話で、キャッツのメンバーが仲がよすぎて最初は入り辛かった、って言ってたのに納得。宮藤さんが「音楽の人たちは演技が自然でいい」と、殊に「野球場じゃないですか」と繰り返して言ってるのを聴いてもらえない、というシーンの自然さを絶賛*1していて、番組通してほぼ黙りっぱなしだったカヲルさんが突然、「自然な演技ってどうすればいい?」って訊いていたのがおかしかった。小劇場の人たちは、映画だテレビだとなると気合が入っちゃう、みたいな感じに言っていて、「いかに不自然にやるかっていう風になっちゃう」って宮藤さんが言ってたのは、まあ、大人計画の…っていうか、松尾さんの舞台のベクトルゆえだと思うのだけども。「次の映画だったり、大人計画だったり」と、舞台出演にまで色気を示しているので、思わず「稽古すごいいっぱいするからびっくりしますよ」みたいなことを宮藤さんが言ってたのに笑った。や、さすがに知ってると思うよ、それは。
それにしても、新曲の宣伝をするのに、タイトルを訊かれて咄嗟に「『嫁とロック』です」と答えたり、グループ魂をフィーチャリングしたいと言ったり、ジングルで自由に喋っていいところで「最高です」と「嫁とロック」を持ち上げたりしてみせるこの達者さは何なのだろう。魂に入っちゃえばいいじゃない、とか適当なことを言う宮藤さんに、「どこで手続きをすれば…」とか、小憎らしいほどの受け答えである。最後の最後には、「しかし格好いいCDだなあ…」「こういうのを作れる人が他にいないんだろうなあ、日本にはなあ…」と「嫁とロック」を手にしてる風の太鼓持ちっぷりが凄まじいのだけど、段々と居心地悪そうになってきている宮藤さんの口調が、らしくてなんか微笑ましかった。

*1:しかし、「ぶっさんたちに聴いてもらえない」と宮藤さんは言っていたけど、あれ、バンビたちに聴いてもらえてないだけだったよね。ぶっさんはMCUの耳元で「野球場」と囁いていたはず。緩いなあ、脚本家。