めったにない、奇跡のような舞台

http://blog.livedoor.jp/keralino/archives/51805589.html
感激。いやあ、あの舞台のひどさを言葉にするのが流行りというか、見てない人まで悪口言ったりしてる感じを受ける昨今。この作品の悪評が必要以上に定着しちゃってて、ものすごく安易に貶す表現をネットで吐き出してる人が多い気がして、それもどうかと思っていたところだった。
わたしは公演2日目に観て、心底びっくりして、誰の感想も見も聴きもしないままで、完全に自分ひとりの感想として色々あれこれひどいことを書いたけど、ひどいことを書くための根拠は精一杯示したつもりだ。舞台を観た日に原作を読み直して、原作の言葉と舞台で使っていた言葉を比較して、相応に書き直している箇所が大半で、だけど残したまんまのキーになるフレーズが、ことごとく舞台向きではない言葉ばかりだったことにびっくりしたとか、そういうのを(言葉が足らないところこそあれ)前提にして書いた。とにかく、全世界からアクセスが可能な領域でプロの仕事を貶すんだから、素人なりに、できるだけ真面目に、手間かけて貶したつもり。だから、ひどい貶し方をしている人の文章とか見ると、なんだかなあ、なんてちょっと思ったりもしていたのだけど。
以前、大人計画と縁の深いあるユニットの公演を観に行ったとき、わたしの席からの視界に入る補助席に吐夢さんが座ったことがあった。観客としての吐夢さんは、つまらない舞台では本番中でも雑誌を読み始めたりする大変シビアな人である、というのは噂で聞いていた*1けれど、その公演中にも折込チラシを取り出して眺め始めた瞬間などもあり、あの話は本当だったんだ…! と感動したものだった。
そんな吐夢さんのこの言葉に、ある意味でわたしも賛成するのですね。ああいう舞台、観ようと思ってもなかなか観られるものではないから。チケット代が高いよ! とふがふがしてたけど、その高さもむしろ納得っていうか。後々語れる伝説の舞台になるっぽい気がする。なんか、上手く言えないけど、ものすごく納得感があったのだった。
そんな訳で、やっぱり吐夢さんはわが道を行っていて頼もしいことであるよ。関係ないけど先日、猫沢エミちゃんのweb日記で吐夢さんの話題が出てたっけね。
http://www.necozawa.com/diary/new.html*2

*1:「春子ブックセンター」のパンフでも誰かがそんなことを書いていたような…猫背さんかな? 確か猫背さんと吐夢さんが、男優女優にそれぞれコメントしてるような構成でしたよね?

*2:1/19 付。