蝉しぐれ

火曜に帰宅すると「あー、今宮藤官九郎が出てたところだったのにー、ざっんねんでしたあー」とせせら笑われることが続いていたのだけども、そんな訳できのうは頭から観ることができたのだった。最終回前のクライマックスで、幼馴染の文四郎とふくが決定的に離れ離れになる、その最後の事件というか…文四郎の全力でふくを救って、その結果、ふくが本当に手の届かない人になってしまう、という、その悲恋感がとてもよかった。
しかしながら、最後のほうで文四郎と酒を酌み交わす与之助の背中が映って、っていうか、台詞が聞こえて、「あ、くどうさんだ」って普通に口に出して言ってた自分が大変に気持ちが悪くてまいった。更に文四郎の祝言のシーンで謡をあげているのも、ああ、口パク…と思って見ていたのに、よく聴いたら多分本人の声だ、ということに気付くのが更に気持ち悪い。ああ、いやだいやだいやだこんな自分はいやだよう!(地団駄
藤沢周平の物語の舞台は、どの話も共通して海坂(うなさか)藩という架空の藩なのだそうで、なんかそういうの好きだなあと思う。色々な物語がその藩でパラレルに展開しているというところがサーガじみてて好ましい。もちっと時間に余裕ができたら読みたいなあ。あ、「武士の一分」も海坂サーガの一部…ですかね? んん、観るか…?