インド旅行記

で、続いてこれを。

インド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫)

インド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫)

インド旅行記〈2〉南インド編 (幻冬舎文庫)

インド旅行記〈2〉南インド編 (幻冬舎文庫)

嫌われ松子の一年」でこの人の文章の上手さに舌を巻いたので、インド的ムードに乗っかってみようかと。
つーか、たかのてるこさんみたく、インドの人たちの中に飛び込んじゃってる人の文章は、やっぱり少々主観が勝っているようにも読めるよなあと思った部分があり、純粋にインドの社会とか人々とかをもちっと客観視したものを読むと面白いかなあ、しかも書いてる人自身に関心があればより面白いかなあ、そういや買ったまま読んでなかったよなあ、という、そういう流れであります。
たかのさんのようなバックパッカーの旅では予定通りに運行しない交通機関とか、バカみたいに待たされる窓口とか、絵に描いたようなインド時間の洗礼を受けている訳だけども、もっとお金を持っている大人の女性の旅だとそのへん回避できるものなのか? というところにもちょっと興味が。…いや、行こうとしているってことじゃなくて。面白そうだけども、インド。
Ⅰのほうをちょろっと読み始めたのだけども、案の定非常に明晰でクリアな文体でいい感じだ。たかのさんてこう…割と「笑い」を使って言葉の壁を超えてコミュニケートする人らしく、その記述にもベタな「笑い」…言葉がロクに通じない相手に伝わるくらいの「笑い」が頻繁に登場していて、わたしとしては結構そこが読みにくかった点でもあったんで、中谷さんの文章にものすごくなじみのよさを覚えた。どちらも上手いんですけどね、文章は。好みとして、わたしには中谷さんの文章のほうがすっと入ってくる感じ。