キック・ザ・カンクロー

インド帰国後の収録という、なかなかにフレッシュな内容でお送りしていたゲストなしの回。シナリオハントの元になる、たかのてるこさんの「ガンジス河でバタフライ (幻冬舎文庫)」を先日読んだ*1ので、ところどころ意味もなく納得してしまうところがあって実に面白かった。そもそもが、たかのさんが感激やさんだ、というのは本編でご本人も書いてらしていることなんだけど、それを差し引くべく、中谷さんの本を読んでみたら、まー、色々と「なるほどなあ」と思うところが多かったのだな。だから、宮藤さんがたかのさんのことを、「日本で会う分にはいいけど、インドで会うと疲れる」「顔田くんみたい」と言っていたのには納得してしまった感じが。「顔田くんは他人の話を聞かないけど、たかのさんは他人の話を完璧に聞く」「聞いていてあのテンション」て。あー。
殊に、出発時の吉祥寺のエピソードとか、ホントに声を上げて笑ってしまった、漫画みたいで。「宮藤くんが心配だから」と宮藤さんのパスポートをたかのさんが預かった上で、「宮藤くんが不安だろうから」と吉祥寺で待ち合わせた*2、っていうのがそもそも意味分かんないのに、その吉祥寺の集合の時点で「宮藤くんのパスポートがない!」と大騒ぎしていたという話。しかも、荷物の中にあったとかじゃなくて、ホントに改札んところに置いて来ていたらしいので怖いなあと思った。あの…もう全然、人のことは本当ーーーーに、一切言えない身上*3なんですが、くれぐれも…ええ。
そんなたかのさんのテンションによる緊張感で、成田で早速お腹壊してたっていうのも笑ったんだけど、カレーを喰った喰わない、の流れも面白かった。なんか、旅程の冒頭はスタッフさんが気を使ったのか、いいレストランの美味しいカレーとか、日本食とか、お粥とか梅干とか…を食べさせてもらっていたんだそうなんだけど、それを語る中で、さらーっと「延々カレーを喰わされなかったんですよ、まずいカレーを」って言う宮藤さんがらしいというか…んとに、なんつう表現をするんでしょうかこの人は。怖くてにやける。あと、「最後に皆、お腹壊してカレーが食えなくなって日本食の店に」とかって話も出てたんだけど、それって微妙に「そして誰もいなくなかった」的でちょっと面白れえなあ、と暢気に思ったりした。でも、その日本食店で「日本食頼んだら負けだと思って」点心セットを頼んだっていう宮藤さんの頭のおかしさ*4は本当に意味が分からなくて素敵すぎる(真顔。
その他、物乞いの話や、チャイのカップを買おうとしてめちゃめちゃぼったくられた話なんかもしていて、本編の小ネタとして絶対出て来そうな「どこの家に行ってもチャイが出る」って話が殊更に面白かった。あと、「人格が変わったか」という質問をカヲルさんから宮藤さんにするように、とディレクターさんから収録前に言われていたのにアナタまだ言ってないよね…? とカヲルさんを責め立てる宮藤さんの S っ気全開っぷりがすごくておっかなかったなあ。そもそも、紹介する前に相槌打ったりしているカヲルさんに、勝手なことをするなと釘を刺し、「これ僕の番組ですから」と言ってみたり、いざ紹介する段となったら「まだ大して上手いことも面白いことも言ってないんで」とか付け足したり、最後に次週のゲストはMCU…とのことで、「木更津観た?」とカヲルさんを詰問、観ていないとの答えに「来週までに観ておかないと殺すよ?」と言い放ったり…うえーん、怖い、怖いよー! でも、そんくらいなんか、多少のとげとげしさをインドから持ち帰ったよね、ってことで、カヲルさんは上記の質問の答えは訊かなくても分かる、みたいな立ち位置だったのがよかった。実際のとこ、大人なのはどっちなのか、みたいな。
あ、ちなみに、同行したという李闘士男監督もやっぱり日芸の人なんですな。
Wikipedia李闘士男 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9D%8E%E9%97%98%E5%A3%AB%E7%94%B7
世代違うから大学時代の繋がりとかではなさそうだけども…あ、「お父さんのバックドロップ [DVD]」の人か。へー、ほんで大阪出身…なるほどねえ。この人がドラマ演出すんのかしら。ちょっと楽しみかも。

*1:そしてそれでは飽き足らず、中谷美紀さんの「インド旅行記〈1〉北インド編 (幻冬舎文庫)」も読み、「インド旅行記〈2〉南インド編 (幻冬舎文庫)」ももうじき読み終わるという状態。何故にそんなにインドづいているのか、わたしの脳みそ。

*2:多分吉祥寺からリムジンバスに乗る、ということだったんではないかと推測。わたしも今夏、RSR に向かう折、吉祥寺から羽田行きのリムジンに乗った記憶がある。

*3:今日も、結婚パーティに行く前に寄るインストアイベントの整理券を家に忘れて駅まで行ってしまい、改札手前で気付いて着物でタクシーで自宅まで往復したし、インストアが終わってパーティに行こうと新宿駅から山手線に乗ったら何か逆周りに乗っていて、3駅くらい行ってやっと気付いたし。京都でも、列車を降りて2拍くらい置いて、「窓んところに携帯置いてきた!」と慌てて停車中の列車に戻ってみたら、座席の上に財布まで転がっていたし。この間は、上司と一緒に品川駅のコンコースを歩いているとき、改札の真ん前で財布の中身(大量のカード類と小銭)をぶちまけて「漫画か!」と驚かれたなあ。あと、以前に仕事でサンフランシスコに行った帰り、SFO 空港の免税店にパスポートを落として搭乗、そのまま日本に着いてしまい、パスポートなしで入国したこともあるよ。まあ、機上で気付いて JAL の人に調べてもらい、一便後にパスポートを乗せてもらって、わたしの乗ってる便宛にパスポート FAX してもらっていたから入国できたんだけどもな…。こういう自分のだめさに時々大真面目に死にたくなる。脳か何かの病気なんでしょうか…どうやったら治りますかね…?

*4:と言いつつ、「一番食べたかった焼き魚は家に帰って食べようと思って」と家族愛的な方向に展開させようと思えばできなくもないことも言っていた。勿論こっちは「負け」ってのとは話が違うようにも思えますがね…。