COUTNDOWN JAPAN 07/08

結局最終日だけ、しかも夕方から参加。結果的にはものすごく、「大人計画大好きっ娘」みたいな動きしかしなかった。体力的にちょっとね、限界だったから仕方ないんだけどさ…うーん。
ちなみに観たのはこんな感じでした。

感想は以下にメモ。畳んでおこうかな。

SAKEROCK

緩く見て、途中でアースに移動してカエラちゃんの最後を見て、魂の位置取り始めればいいんでは、って思ってたんだけど、演奏がなんかものすごくよくって、結局最後まで観てしまった。
今彼ら、客のほう、正面向いて演奏してないんですね。下手側に馨くんとハマケン、上手側に源ちゃんが、それぞれステージの中央を向いて対面する形で演奏していた。客には横顔が見える状態。TV Bros. の連載で、細野晴臣御大に「いっそ客に背中を向けて演奏したい」と言っていた源ちゃんの葛藤というか、そういうものを感じて少々うなるような心地がしてしまったり。
40分の演奏で、2箇所くらい「ハマケンタイム」みたいなところが設けられているんだけど、そのほかのところは曲をどんどん演奏して、余計な喋りをハマケンに許さない感じに見えた。その「ハマケンタイム」では屈託なく、楽しそうに、でもgdgdにはしゃぐハマケンなんだけど、演奏中は無駄にちゃらけたりせず、実に真面目にメロディを奏でておったため、音のデキはものすごくよく感じられた。
でもさー、その音のよさに、うわあ…なんて思ってるわたしの背後で、カップルが「喋らないとやっぱり面白くないねー」「ねー」とか言ってるのが聞こえて、あーあーあーあーあー………とがっくりした。フェスってそういうもんかもしらんけど、面白さだけ求められるのが適正なバンドじゃないと思うんだけどなあ。勿体ないなあ。あーあー。
わたしは今年の春くらいまで、結構な頻度でサケを観てきていたんだけど、以降殆ど観てなかったため、その間にがっつり演奏力が上がっていると感じられたことがすごく嬉しかったし、何より、ギャラクシーのでかいステージで、伊藤大地爆発! という感じのスケールのでかいドラミングを炸裂させていた大地くんに感激してしまって大変でした。あんなダイナミクスのあるドラムったらもう! ホントにもう!!
後ろのカップルの言ってることとか、源ちゃんの屈託とか、いろんな課題があるんだろうと思うんだけど、でもこのバンドは今までそうしていたように、これからもそういう、うだうだしたことごととうまく距離を取って、ちゃんと「音」を大事にしてやってゆくだろうし、そのへんで心配をしたり、変に思い入れたりする必要はなくて、適当な距離を置きながら眺めて、たまに機会に恵まれれば演奏を聴いて。って感じでいても、変な方向にいっちゃうことは絶対にないバンドだろう、と安心した。偉そうだけど。
ハマケン&源ギャルがうざいから、しょっちゅう追いかけたりする気はないんだけど、音が恋しくなったらまた聴きに来るねー、っていう感じで、最後まで充分楽しんでから、結構な満足を抱えてアースに移動を開始することができました。後味よく楽しめてすごく嬉しかったです。

グループ魂

楽しかった…!! 大変に楽しく、楽しみすぎて首を傷めました。エヘ☆ 詳細をあれこれ書き出すのもあほらしいようないつものアレでしたが、上手側で、前に男子客がたくさんいるせいで見えない! 暴動が見えない! とあふあふして、少しずつ外側前方にじりじり移動していき、場所を確保して騒いでいたら、ふっと振り返ったそこに1年ぶり? とかのお友達がいてお互いとても照れてしまった(ペニスJAPAN!とかわあわあ怒鳴っていたから☆)りして、まあ、楽しかったです。うふふ。
演奏は…破壊さんの歌詞を覚えていない度合いと、石鹸暴動の構成間違えが目立っていて、相変わらずの準備不足が目立ったところに失笑。だってサビの入るところを間違えるとかって、中学生の学園祭みたいじゃないかー。それであの一番でかいステージに立たせてもらえてる彼らはいったい…と、魂のライブでいつも感じる不思議さを今回も堪能。現代の奇跡だよ、グループ魂*1
印象的だったのは「お・ま・え ローテンションガール」を自前で(つまりゲストボーカルなしで)演奏したことでしょうか。笑ったなあ。破壊さんが♪埋まらないこの温度差〜♪って歌ったときは、おお、とちょっとアガったんですが、その後、柴咲コウちゃんのパートをバイトくんが歌う度に「気持ち悪い!」と叫んでしまって大変でした。ふんとにひどい…!
話題としては、石鹸 a.k.a 三宅弘城の結婚報告が面白かったなあ。お相手はサラサーティーズに所属していた女性、だそうですが…えーと、康本さんじゃない、よ、ね?(おそるおそる) 勿論、この「サラサーティーズに所属」という部分を発言したのが破壊さんだったことを考えあわせれば、うかつに信じるとバカを見るってなもんですが(大悪党なので)、なんであれめでたいなー、よかったなー、しあわせになってほしいなーとおもいました(小学生。
選曲も新旧織り交ぜており、「就職しやがれ」とかすごく嬉しかった。あと、なんっか、宮藤さ…あ、いや、暴動さんのギターの音色がエロくてちょっと! ちょっとちょっと! てなった。あんな音出してたっけ…?? とげとげしくて、噛み付くみたいで、やーホントよかったス。口とんがらせて弾きまくってたのも、ラストへろへろになってカヲルさんに抱きついてなにやら耳打ちして、転げるように先にハケてったのも(酸欠?)、久々に破壊さんの無責任発言に幸せそうにバカ笑いしてたのも、一通りすべておいしくいただきました。なんかもうさ、宮藤と阿部の絡みがね、日常的に足らないんだよね!(バカ) 今年はライブとかやってほしいなあ。あ、アルバム出す、って断言してました。フルアルバムだそうですが、また25曲中コントトラックが12、とかそういう感じになるのでしょうか。楽しみ。
近くにいたワンピース姿の女子が、「ペニス」「ペニス」と連呼する女子ヲタたちに巻き込まれ、我慢できずに撤退していったのがものすごく面白かったんだけど、彼女の連れと思しき眼鏡の推定30代のおとなしそうな男性が、下がった彼女を放って前方に居座り、にこにこ、きらきらした顔で拳を振り上げ、「Over 30」とか呼応している姿にはちょっと胸が熱くなりました。やっぱりフェスは強いぜ、魂。ワンマンでも男の子があれくらい前にいたら、本人たちは楽しいだろうにねい。まあ、前に居座る女ファンの一員なのでナンとも言えませんけど。
ちなみにクイックレポートには間違いが少なくとも2点*2。がんばれロッキングオン

チーム紅卍

俺的鬼門の DJ ブースでの1時間。ステージ上でやられてることは存分に楽しめたんだけど、客層がうんこで、紅卍待ちの時点からホントにホントに苦痛だった。幼児を連れて来てだっこしてた女、あれ誰の関係者? 子連れで、だっこしてる=背が高くなってるから後ろの人が見えない、って条件なら、壁際とか後ろのほうとかにいるのが常識じゃなかろうか。あんなど真ん中に立ちふさがる神経がまったく理解できない。靴履かせたままの子供の足がわたしの背中をばんばん蹴っていたことなんか、あの母親にとってはどうでもいいんだろうけど、ああいうのどーにかしてくんねえかな、ホントに。
あと、DJ ブースにいる客の大半が子供たちで、そのノリがすげー苦痛だったので、紅卍のくっだらなさに過剰にはしゃぐ周囲にどんどん気持ちが醒めていってしんどかったです。松尾ちゃんたちが悪い訳じゃ全然なくて、ホント、ステージ上で行われていることのgdgd加減は失笑に値する、楽しめるものだったんですけど。
紅卍前の何分か、レギュラー DJ のうちの一人の人のかける曲をブース内で聴いていたんだけど、バカみたいにシングル曲連発しててうんざりしたり呆れたりしていた。踊れれば何でもいい、誰でも知ってる曲がかかればそれだけでハッピー、そういう低次元の「楽しさ」で音楽を扱っているところが、わたしにはものすごく、ものすごく苦痛だった。音楽を都合よく「楽しい」に変換して、踊って騒いで、くっだらない振り付けを皆で揃ってやって気持ちよがってさ。ばかみたいだなあ、と思いながら、紅卍開始前にもう相当ロウにギアが入っていたんだけど、紅卍に繋ぐために、LOVES. の「Naked Me」をかけて立ち去った DJ(名前とか確認してない)の人のセンスのなさに、なんかなあ、っていう気持ちになって、最初からうんざりな気分で河井さんを迎えた。あの曲ってさ、そおおおおおいう曲じゃないんじゃないかなあああああっていうね…もういいけどさ…。
そして紅卍の感想としては、「松尾さん…太った…!」てこと。ああ、なんかきっと、あれは自炊の罠に陥っている…! ステージ上でも「趣味は自炊」「差し入れは調味料歓迎」つってた。いいけど、いいんだけど、わたしは松尾さんにはもうちょっと、健康的に不健康なかんじでいてほしいんです…! うわあああんmkfd@flr!!!1!!
源ちゃんが「偽ヨンさまの偽者」で登場してすげー飛び跳ねて暴れていったり、松尾ちゃんの休憩のための時間と公言した上で「たいやき」を1曲弾き語って行ったり、でもきっかけの台詞を振られていることに気付かずぽわわんと対応して松尾ちゃんをイラっとさせてたり、顔彦 JAPAN がひどいマジックを連発して鳩をぞんざいに扱って笑えない感じにしてたり、それを後から登場した池津祥子さんが女子高生の制服姿で「鳩。冷や冷やした!」と公衆の面前でたしなめ、「安心してください、無事でした! 鳩〜〜! よかった〜〜ん!」とこっちに向かって手を振ってぴょんぴょん跳ねてくれたおかげで場の空気が持ち直したり、でもホントは池津さんが出てくるときに顔彦先輩も制服姿になって2人で一緒に TABOO を歌わなきゃならなかったのに、鳩を始めとした小道具に振り回されてプチパニックを起こした先輩は下半身は普通の男物のズボンのままで全然 TABOO じゃない…! みたくなっててひどい有様だったり、かと思えば池津さんが生着替えを経て映画「フラガール」で培ったタヒチアンダンスの腕を披露しまくったり、もうとにかく、池津さんが最高で、松尾さんなんてむしろ、何故に今更? の「修二と彰」で河井さんと噛み合わない振り付けを披露したくらいで、あとは全部池津さんが引っ張った1時間だったと言っても過言ではなかったと思う。ビバ池津。2008年、わたしは池津さんについてゆこうと思った瞬間だった。
最後の最後に「リンダリンダ」をかけていたんですが、DJ ブースの客はバカだから、本気で喜んで暴れ始めて、ぐわーっと人が前に押し寄せ、反動でぶっ倒れる人がいたり、あーあーあーあー…と萎え感一杯の幕切れだったのが残念でならなかった。あの場所の、「知ってる曲がかかってるとこれみよがしに前に行ってもいい」ってことになってるあのムードがホント大嫌いなのよね…それを煽るような選曲をした紅卍をちょっと恨めしく思ったけど、まあ、しょうがないのかな。こっちが場違いなんだろうし。来年また DJ ブースに出るよーっつって言われても、去年みたいに昼間ならいいけど、今年みたいに夜の時間帯だったら行かないかもしれない。なんか自信なくなってきちゃった。
くだらないことを、くだらないものとしてニタニタ楽しむことがなんでみんなできないのかなあ。どうして本当に楽しいことの振りをしちゃうのか。わたしの周囲にいた子たちなんて、顔彦 JAPAN に「誰?」つってたし、源ちゃんがきっかけの台詞を〜って言われてたら「台本あるんだ!」つってたし、池津さんが踊りだした瞬間「うまい!」つってたし、要するに何も知らないで観てる訳ですよ。何も知らないで観て、あの1時間が本当に楽しい訳がないと思うんだけど。何も知らない人が観たら、ぽかーんとするようなことを選んでやっているんだと思うんだけど、どうしてあの子たちは観てて楽しがってる振りをしちゃうんだろうなあ。本当に謎です。
あの子たちは、楽しんでないと死ぬとでもいうんでしょうかね。ロッキングオン主催のフェスって、客の若い子達が必死すぎてなんかつらいと思うことが多いんだけど、今回はホントにそれが具現化していて、うんざりしながらブースを後にした。後味が大変に悪かったです。
そういや、あの子供連れた母親、「リンダリンダ」でブース内が攪拌されたときは大丈夫だったんだろうか。危ない目に遭ってないといいなあと思いつつ、懲りて以降の位置取りを考えてくれればいい、とも思った。やっぱり、22時以降の空気の悪い、大音量のところに、2〜3歳(もっと小さかったかも)の幼児を連れてくるなら、それなりに周囲にも気を配るべきだと思うので。うん。

忌野清志郎&NICE MIDDLE with NEW BLUE DAY HORNS

やあ至福でした。声が出てる出てる! 年越しのふざけた演出も、喋りも演奏も、どれを取っても本物だあ、という嬉しさでいっぱいで、幸せで幸せでたまらんかった。周囲は若い子も多かったけど、「Day Dream Beliver」と「雨上がりの夜空に」、あとアンコールの「上を向いて歩こう」あたりで大喜び、って人が多かったかな。でも、何の曲だったかで梅津さんの SAX ソロに入った瞬間、フロアでわっと歓声が上がった瞬間があって、その「音」の力は届くのだなあ、みたいな気持ちで一杯になったりした。
清志郎が療養に入ってから、ちょっと怖くて、「夢助」もあまり聴いていなかったんだけど、このアルバムの1曲目、「誇り高く生きよう」を歌う清志郎を観たらなんか、うわーん、ってなって、♪誇り高く生きよう、君のために♪ってリフレインに泣きたいような気持ちになった。サンボの真似をして「愛と平和! 愛と平和だぜベイベー」つってたのも面白かったけど、そのあと、「愛し合ってるかい?」って言われて、自分の中の知らない引き出しが開いて、気持ちがどばーっと溢れてきた感じがあった。彼のこのフレーズが流行ったのはギラギラの80年代、わたしはまだ子供だったけど、今なら真面目にこの言葉の意味を受け取れるってことなのかも。よく分かりませんが、不思議な気持ちがもわーんと溢れました。びっくりした。
「KY! 今年も宜しく!」って連呼してたのは失笑してしまったけど、清志郎の言う言葉はどれも、彼のうたと同じように嘘がなくてまっすぐだったなあ。なんか、毒気が抜かれる感じ。それと、去年末頃から漠然と感じていたことを改めて言葉で認識したのは、「よろこびのない娯楽に手を出すのはもうやめよう」ということで、お金や時間を浪費する自分を楽しむ振りをするのはもうやめよう、ちゃんと自分の愛情に誇りを持てるものにだけ、手間やお金や時間をかけよう、っていう、去年の年末のくるり矢野顕子で漠然と自分の心の中の決心として思っていたことを、清志郎の「誇り高く生きよう」で明確に、言葉で意識させてもらった感じ。とにかく、ハートにどかーんと、でっかい「気」の球を浴びた感じで、いろいろしゃっきりして今年を迎えることができた。
いい年越しだったなあ、と満足して、その後の諸々(しょこたんライブやらトータルテンボスの漫才やら、ヒダカのオールナイトニッポンへの宮藤や星野の出演だとか)を全部投げ出してさくさくと帰ってまいりました。もうね、近くにいた魂 T シャツの女子2人連れが「出てこないね」「ねー」なんて言ってたことはこの際ゆるす。あんな音が鳴っているのに、魂と関係あるかどうかだけですべての物事の価値を判断するのはやめろ! とか、そゆこと言わない。どうでもいい。もう今から2月の武道館が楽しみでしょうがないっていう、それだけです。ええ。

*1:でもそもそも、今回の CDJ のタイムテーブルを見ながら「…でもこの中で紅白出たことあるのって、ナンだかんだ言っても魂とオレンジレンジくらいだよね…」ということに気付いてこめかみを押さえておりました。いろいろひどい。

*2:その1:「破戒」じゃなくて「破壊」。その2:紅白に出たのは、この時点での「去年」=2006年ではなく2005年。