ゴンゾウ

一話はそうでもなかったけど、二話で俄然面白くなってきた! 一話完結の利便性を捨ててる志の高さはそれだけで評価してもいいくらいだけど、一話目ではただ単にドジっ子の妹キャラだった鶴(って名前の新米警官)(下の名前よ? いるか? そんな女子?)が、エリート一家の落ちこぼれとして育ったことではぐくんだ屈折をどろっと覗かせた途端、がっとドラマの奥行きが深まった。類型的な屈折であっても、それをどうあらわすかによって、物語の持つ説得力は全然違ってくると思うのですが、多分、このドラマはそこがうまい、と思う。多分だけど。エリート刑事だった主人公が PTSD で閑職に退いている、というのも、モチーフとしては類型化しやすいけど、ちゃんと痛みや切実さのある描き方をしてくれそうで期待が高まった。内野聖陽の堅っい殻に閉じこもっておちゃらけてる感じはエロくていいスなー。筒井道隆の嫌味なエリートっぷり、もともとあんまり血が通ってる感じがなかったので、ハマってると思った。吉本菜穂子は、あんまり持ち味生かせてる感じはないかな、キャラクターがきっちり作ってある感じの女性署員役で。でもあの声がやっぱり印象的で、ちょいちょいエピソードを振ってもらえたら、結構な印象を残しそうな気がしないでもない。大塚寧々は、なんかね、服が変なんだよね…凄腕の精神科医って役らしいんだけど、水森亜土的なとっぽさが。いつか普通にかわいい服とか着せてもらえるのだろうか。そんなところにも注目してゆきたいと思う。