COUNTDOWN JAPAN 09/10/幕張メッセ(2009.12.28)

初日だけ行ってきた。でも3時間くらいしか会場にいなかったのだ。

木村カエラ

5曲くらい聴いたんだけど、シングル曲連発で楽しかったです! 近くにいた女子たちが、ボインボイン飛んでてショルダーバック周囲にぶつけまくりながら、「かわいい、かわいい!」「顔ちっちゃい、かわいい!」とそれしか言えなくなっていて笑った。歌も聴こうじゃないか! と思いつつ、まー実際かわいいもんなあ、て。鍵盤のサポートにスエミツが入っていたんだけど、聴いた中では1曲だけアルバムからと断ってやってた曲のアウトロで、カエラちゃんが隣に駆け寄ってってふたりで連弾してたのがキュートでした。いいもんみたわあ。そして、この時点ではまだカエラちゃんはボブだったので、数日後に紅白で金髪坊主頭を見てとても驚いた次第。

佐野元春

10分だけ観た。白い T シャツでサングラスをかけて元春が手ぶらで出てきて、1曲歌い終わるくらいで移動した感じ。始まる瞬間はお客がすごく少なくて、あとからバラバラって大人の人たちが入ってきていた。バンドが意外と若いなーという印象くらいしか残っていません。ごめんよ。

グッドラックヘイワ

楽しかった! 久しぶりに観る大地くんがなんだか加瀬亮に似て見えたのはアレかな、欲目…? あと、下手側から観たので野村くんは右斜め後ろから見る感じになって、細さとか骨格とかが宮藤さんみたい、とちょっとニヤってなりました。前ライブ観たときより、大地くんの口笛による「歌」っぽさが印象に残ったのはなんなんでしょうかね、すっごい歌モノっぽく感じてびっくり。鍵盤がリズム楽器になるのと入れ替わりでドラムがベースみたいな役割の音を出す瞬間があったり、ホントにもう好みでまいるよ! と、楽しくて楽しくて地団駄踏んでました内心で。やはり楽器の役割が入れ替わるようなアプローチに徹底的に弱いみたいです、わたし。ふんとにふんとに楽しかった!

坂本龍一

一瞬寄ったんですが、人がすごくてちょっと面倒な気持ちになったのでさっさと退散しました。ステージ上、ばりっとした格好の教授とグランドピアノだけ、っていう状況と、フェスの2番目に大きなステージ、っていう環境がマッチしてなくて、入ってくる人の話し声もすごくて、全然落ち着けなかったので。あとで聞けば何やらヒット曲連打したらしく、いい場所で観たら楽しかったんだろうなーと思いました。

ゴスペラーズ

演芸っぽくて面白かったです。アカペラから始めていつの間にかバックバンドがスタンバイして3曲目からはフルセットで、わたしでも知ってるような曲(♪愛してる〜って最近〜♪って曲とか)をしっかりやって、フォーメーション組んでステップ踏みまくって、喋りまくって、「拍手いただいちゃいました! ありがとうございます!」と喜びまくって、清志郎の「スローバラード」のカヴァーやって♪ウイスキーがお好きでしょ?♪やって、と大変盛りだくさん。歌も喋りも、ディナーショーとかに近いレベルのサービス精神に彩られていて楽しかったです。ただまあ、「スローバラード」はやっぱり、ううーん違う気がするなああああ、と感じた。美しいハーモニーではあったのですが、でも、そーいうことではない、って種類の曲もあるよな、と思わされ、そこまで含め、面白いアクトだったと思う。ジャパンはこーいうブッキングするから面白いですよね、あざとさにイラっとすることも多いけどもね。

くるり

やっぱり世武さんもいた! ので笑った、髪切ってアゴくらいのボブんなっててかわいかったあ(ぽわわん)(佐藤くんの髪も同じくらいの長さになってた)(ハッ、おそろい…!) ツアーでは異様に落ち着き払ってた岸田は、別人のようなはしゃぎっぷりで、「トレインロック」のソロとか頭おかしい感じが大変ぐっときました。ツアーのホールではステージ上の立ち位置殆ど動かずに演奏してたのに、幕張ではぐるぐる、ぐるぐるぐるぐるとオリの中の動物みたいに歩き回ってて、そうだ、この人ライブんときってこーいう感じだったんじゃん! て思い出した感が。また、そーやって歩き回ってニヤニヤする岸田を見て佐藤くんがでかい口開けて大笑いしてるのがスクリーンに大写しになったりとかして、ああ、こーいう感じはツアーではなかったな、と改めて、自分がツアーに対して感じた「足らなさ」の本質を理解した次第でした。
音的には、PA のすぐ横で観たんですけど、ベースがあんまり表に出てなくて、全体的に違う曲みたいに聴こえるものが多かった。会場的にそれはしょうがないんだと思うんだけど、違って聴こえる度合いが大きかったので、今のくるりの編成だと、曲を構成する音の中でベースの占める割合がよそのバンドよりうんと高いんだなあと。ワンゲル、ばら以外はアルバム曲ばかりで、この選曲はフェス的にありなのか? とも思ったんだけど、お客さんは皆とても楽しそうで、途中で出てく子もあんまりいなくて、しみじみと、くるりって愛されてんなあ…とおばちゃん、思わず目を細めてしまいました。「あたし、くるり生で観るのはじめて!」って始まる前に言ってた近くの女の子が、「魂のゆくえ」でシメるような地味な構成だったのに、終わったあと「やっぱ、くるりはいいねえ!」って喜んでてキュンてなったりね。
「シャツを洗えば」は、しょっぱなから「こ(↑)んば(↑)んわ(↑)あ(→)」と西のイントネーションを真似て挨拶してたユーミン(東京都八王子市出身)が、ずっとあのパッケージを振りかざして宣伝してたのもちょっと笑ったんだけど、岸田がユーミンと背中合わせでギター弾いたりしてて、調子乗ってんなあ!とげらげら笑ってたら、突然すっごい空虚な真顔のどアップがスクリーンに映ったことがあってうへえとなりました。あんな場であんな顔するなんて、やっぱりあのメガネおっかないったら…!
でも、近くの女の子(この子の話ばっか)もユーミン登場に「すっごいね! すっごい貴重だね!」って興奮して喜んでいたようだったし、よかったのではないかと思うのです。若い子、ユーミンのことあんま知らない子が多いんだなあってこともよくわかったし。くるりの演奏じたいも、ツアー後の充実と解放感がいいバランスでごっちゃになってて、緊張あり暴走あり、番外編的な思い切りがいい感じに出てたと思います。何故今更? て感じでくるりに変に思い入れた09年の見納めとして、納得感のあるライブでした。