ポツドールをやっと観た。でも今回のは三浦さんのホンじゃなくて、女流AV監督・溝口真希子さんが作・演出をする、女優メインの特別公演だった。安藤玉恵さんを見て、ああ、この人、劇団演技者。で「男の夢」やったときに出てたなあ、って思い出して、そういやこないだの吐夢さんのライブの客席で見た、とも思い出して、何か勝手にすごくよく見る気持ちになっていたら、今日見た映画「ゆれる」にも出ていて、おお、って思った。
ポツは、普段のポツと違う、という前提を抜きにして言っていいなら、単純にものすごく面白かった。わたしは何というか…セックスを笑う、っていう構図自体がものすごくツボみたい。セックスを大事にするような品行方正なマインドって、お金取って舞台の上で見せられても困るものだと思う。もっとこう、暗くて狭くて湿った感じのところで、各人の手に届く範囲で大事にすればいいもので、大体わたしは、セックスそのものよりもそれにまつわる幻想とか思い込みとか学術的なアレコレとかのほうが全然楽しめるタチなのだ。
…なんつうことを考えているわたしに、舞台の終わった後のアフタートークで、この日初めてこの舞台を観たという主宰の三浦さんが、質疑応答で喋っているうちに「あ…わかった、そんなにセックスに興味がないんですよ」と開眼してらして笑った。そうそう、そういうところのツボなんだと思うよ、って。そもそも、アフタートークのゲストであるバクシーシ山下氏に三浦さんは影響を受けているそうなのだけども、彼の著作は無茶苦茶面白くって、わたしはこの2冊をものすごく愛読しております。

セックス障害者たち

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お泊りルポ「ひとり暮らし」の女たち

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多分、三浦さんの舞台、わたしは笑えそうな気がする。次の本公演が楽しみだなあ。
ついでに言えば、宮藤官九郎氏も昔、似たようなことを語っていたのを読んだことがある。「実際にするより、AV とかのほうが楽しい、ゲラゲラ笑っちゃう」みたいな…インタビュアに「それは『楽しい』の意味が違いますよね」って突っ込まれて「そうですね」とか、「してる最中にメモとか取り出すから相手に嫌がられる」とか、えらいひどいことを併せて語っていたのが印象深かった。
で、ポツの後に日記を毎日拝見しているko-motoさん*1に、挙動不審な感じの緊張顔で対面。すらっとした素敵な方でした。日記を拝見していると、割とニアミスの確率が高い感じ(実際同じ公演の同じ回を観ていたことも)なので、今後もあちこちでお会いできそうな予感。ネットで掠った方とオフラインでお会いできるのって何だか嬉しいんだよねえ。お時間いただいてありがとうございました!