誰よりもママを愛す

第4話。もー圧倒的にサダヲ祭り。2ちゃんの実況とかすごかったんだろうな。ファンの欲目抜きで、今日は一通り持って行った感じだったと思う。あんな、一般的じゃない役の心情を語る長台詞、ぬるい役者の芝居だったら、嘘っぽくて気持ち悪くて聞いてらんないだろうに、がっつり聞かせてしまって、なおかつ胸をチクチクさせちゃうんだから、すごいとしか形容できない。
あと顔の芝居もばっちりで、あの食卓のシーンでは、基本パターンの笑顔(目がなくなって歯が出てる)と普段の顔(目が開いてる)と、どっちとも違う顔をしてたんだよねえ。あ、小林聡美と玉鉄の間柄を問い詰めるときの顔もまた違う顔をしていた。喧嘩をしているシーンも違ったし、食卓で男っぽさを装うときも*1。もーなー、何なんだろうかなーあの人。ああやって段々と色んな顔を見せられると、その人(役)のことを段々と知っていってる感覚になる。最強じゃないか、そんなの。
キャラ芝居だけじゃなく、ああいうシーンをもらえるというのはすごくトクなことだと思うけど、その「トク」に対してどっちも阿部さんじゃないとできない芝居をしちゃってると思うし、何かもう、地団駄踏んだのです、たまんなすぎて。阿部さんのシーンの後の正和さんの芝居が、今までの「そういうこと言って誰がハッピーになるんだよ?」と全然違ってたように感じて、相乗効果なのかなあとちょっと思った。やっぱり、特別な役者ですよ、阿部サダヲは。本日は徹底的にノックアウト。
ストーリーは、やっと動き始めた感じがあってちょっと面白くなってきた。お隣さんの変人ぷりも仲良し家族の幼稚なコミュニケーションも、どっちもいい加減ケツが痒くなるくらいに非現実的で説得力がなかったので、ここから物語が進んでゆくなら、結構楽しく観られそう。何より、スタートラインが非現実的(長女のあまりにも非人道的な依存思想とか)な分、こっから徐々に人間らしい心持に変化してゆくことで、観てるときのイライラが軽減できるんじゃないだろうか。どうだろうか。
※追記:公式のレポートとかギャラリーとかもピンコ祭りになっている。わぁ…。

*1:ここは若干破壊さんが降臨して見えたのが面白かった。破壊時には「男」を演じてる感じに近いのか。