そして生活はつづく/星野源

そして生活はつづく

そして生活はつづく

買った。読んだ。面白かったんだけど、なんか…めんどくせえなこいつ、と読後に溜息が漏れましたよ。ははは。
松尾さんとか宮藤さんとかの名前がぽこぽこ出てきて、彼らが自分を主語にして書いてる文章のキャラクターと、源ちゃんが書く彼らのキャラクターに落差を見て、そこがなんとも面白かった。源ちゃんだって、他の人たちに書かれているのとキャラが違ったけどね。
なんかこう、ものすごくダメな子要素を強調して書いていて、それは多分世間で格好いいめ、センスいいめに見られていることへの反発っていうのもあるんだと思うんですが、あくまで「本当の自分はこうだ」というアピールに重点を置いて書いてあって、あまり客観視できていない感じが若いな、と思いました。自分が世間からどう見られているか、気付かない振りをね、全力でしている感じ。気付いてないわけないじゃーん、と思うので、少々そこが物足りないというか、まだポーズとってる感じがした。まあ、ポーズとっちゃダメってことじゃないんで、別にいいんですが、文筆業においてはそのへんの自意識の扱い方が肝な気がするので。今後どう変わってゆくか楽しみ。
「ようこちゃん」の話が本当に素敵で、おじいさんの話はずるいなという感じ。仕事相手の、源ちゃんのことを「ばか」っていう正論吐きまくりの毒舌男 K は、ハマケンなのかと途中まで読んでいたんだけど、途中で「早死にしそうと浜野に言われた」というような記述が出てきて、あ、じゃあ K はハマケンじゃないのか、って思ったんだけど、どうなのか…K…馨くん?? 源ちゃんに対して敬語なのに?? お世話になった人の葬儀にカレーの匂いをさせて汗だくで現われ、精進落としで寿司を山ほどくらい、喪服のまま風俗に行ってラーメンを2杯食べ、舞台の本番に出演したら満腹すぎて肋骨にヒビを入れてしまった最低なデブ俳優は皆川さん、そのデブに「死んじゃえばいいのに」と思ったのは…うん、宮藤さんかな。にこにこ。
でもまあ、とにかくホントめんどくせえ、って感じで、噂が本当ならば aiko はえらいなあ…って思いました。わたしだったら絶対、こんなめんどくせえ若者と付き合えないねえ。国分さんみたいなまっとうそうな人と付き合ってた女性が、なんでこんなめんどうな人と付き合えるのか、そっちに興味がわいちゃったわあ。はは。
なんだか、結構楽しんで読んだつもりだったのに、ちょっとケチつけたい不思議な読後感でした。あれかな、うんこねたが多すぎたからかな。しょうがないね。